疲れた脳を休ませてあげる~瞑想のすすめ~

ねこままカフェスタッフのよっしーです。

ADHDなひとは、きっといつも悩んでると思います。
片付けできない、仕事も優先付けして効率的にこなせない、スケジュール管理が苦手。
 すぐキレてトラブルになったり、ひとつのことに夢中になりすぎて約束の時間をすっぽかしたり。

 どうしてこうなっちゃうんだろうという悩みについては、脳機能の一部が低下していることによる障害だということは、皆さんはもうご存知だと思います。だからといって、あきらめてはいけない。脳はトレーニングすれば変化します。
 このことは、誘惑に負けない意思の鍛え方でも触れました。
今回は脳のトレーニングに効果があるといわれている瞑想と脳機能の関係について考えたいと思います。

変化する脳

 最新の脳科学の研究では、成人になっても脳は変化し続ける「神経可塑性(かそせい)」という性質があることがわかっています。これまで、大人になると脳機能は、固定化しだんだんと低下するというのが脳科学では一般的な考え方でした。しかし、f-MRI(機能的磁気共鳴画像法)が広く使われるようになったことで脳機能計測の研究が進み、成人の脳も変化することが出来るということがわかってきました。

 ADHDの症状の原因とされるもので有力な説として、「実行機能障害」が挙げられます。これは、ある目的を達成するために計画を立て、自己をコントロールする高度の脳のはたらきのことをいいます。

 やるべきスケジュールを認識し、今すべきこと、今すべきでないこと、今やりたいこと、今やりたくないことなどの優先順位をつけて、期限内に片付ける、というような脳の働きがこの実行機能です。この実行機能に関連する前頭前野は、ワーキングメモリーや反応抑制、行動の切り替え、プラニング、推論などをつかさどっていますが、生まれてから成人早期までに発達、成熟を続けていくとされます。
 この発達が遅れている状態がADHDです。他の人に比べて実行機能の発達は遅れていても、いろいろな経験をする中で少しずつ発達を続けていくことができます。

 子供のころは遅刻も多く、宿題も後回しにして結局忘れてしまうようだったとしても、親や先生がサポートしたり自分が痛い目にあうことを経験することで、だんだんと改善していきます。大人になってもこうした症状が残る人はおよそ3割くらいだ、とも言われています。
 大人のADHDは、それまでは何とかやれていたとしても、社会に出たり家族を持ったりすることで自分の役割や責任が増え、より高い実行機能が要求されるようになることで顕在化する、ということもあると思います。

ADHDの脳は疲れている

 皆さんは良く眠れていますか?睡眠時間は十分に取れていますか?

 ADHDな人は、スケジュールに追われたり過集中になったり。夕方になると今日中に片付けないといけない仕事がまだ山のように残っていて、あわてだしてやっとエンジンがかかり、が~っと集中し始めると止まらなくなる。
あるいは、やらないといけない仕事が山積で、でもどこからどうやって良いかわからなくなってフリーズしたり。そういうことありますよね。

 そんなこんなで家に帰ると、洗いものがたまっていたり、たたんでいない洗濯物があふれていたり。「あ~片付けなくっちゃ」と、「ま、いっか」が葛藤していると、スマホに興味が移る。動画サイトやSNSに夢中になって遅くまで夜更かし。その結果慢性的な睡眠不足になったりしますよね?

 こうした状態が続くと、脳が疲労し本来の能力が発揮できなくなります。パソコンもメモリー不足の状態で一度にたくさんのアプリを立ち上げると処理速度が遅くなり、最悪はフリーズしてしまいます。寝不足の頭に、次から次に仕事がたまっていき上司に怒られ、帰宅すれば子供は泣くは鍋は吹きこぼれるわ、もうパニックです。スマホに現実逃避を求めるのも解ります。

 が、こうした多忙と睡眠不足が続くと、誰にでもADHDのような症状が現れ始めます。さらにこういう状態が続くと薬やお酒に依存したり、会社も休みがちで社会生活に支障をきたすこともでてきます。2次障害としての抑うつ症状が現れたりしかねません。

 睡眠負債という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
朝起きて寝るまで、脳は常に働き続けています。そして脳の中には「アミロイド・β」というたんぱく質がたまっていきます。このアミロイド・βはうつ病や認知症を引き起こすと近年考えられています。アミロイド・βは眠っているとき脳脊椎液に運び出され、排出されるといいます。つまり寝ている間に、脳は毎晩その日の脳のごみを掃除しているわけです。なのでこの掃除時間が短いと老廃物がうまく排出できなくなり、脳にたまっていくのだと考えられています。これが睡眠負債です。
ですから、脳をしっかり休ませてあげることが必要なのです。

脳のアイドリング状態、DMN

脳は人間がものを知覚したり活動したりするとき、さまざまな脳の部位をネットワークで結び協同しながら活動しています。DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)とは何もしていないときに働くネットワークで、前頭前野、後帯状皮質などの複数の部位から構成される脳回路で、言ってみれば脳がアイドリング状態にある時に働いている回路です。ぼんやりと過去のことを思いだしたり、未来のことを想像したり。このアイドリングしている間に、記憶を整理したり、未来を予測して行動すべきことのダンドリを無意識に行っています。
でも、これが過剰に働くと、抑うつ症状が現れたり、不安に捉われたりすることがわかっています。

 皆さんは、いやな思い出とか失敗したこと、恥ずかしかった経験などを思い出して、反芻するようなことはありませんか?
私っていつもドジばっかり・・・また失敗するかも
上司から大切なプロジェクトを任されてやりま~すって言っちゃったけど、出来るんだろうか?
あーまたあんなこと言っちゃった。心に浮かんだことばがすぐ出ちゃうんだよな~。
過去の経験を引きずってこれから起こる未来を決め付けたり、起こりそうにもない未来を憂えたり。

無意識にでもこうした思考の反芻は脳の中でぐるぐると回り続けています。結果、アイドリング状態にある車が、いつも空ぶかしをしているような状態になってしまい「何も考えずに落ち着いている状態」にならなくなってしまうようなものです。
 なので、積極的に「ぼんやり」することがADHDな人には有効なのです。

瞑想のすすめ

 瞑想とは「心を鎮めて自身と向き合い、今の自身の心がどう感じているかを感じること」です。
自分の内面を深く見つめなおすことで、頭の中をぐるぐ回っている雑念やストレスに気づくことが出来ます。普段は意識していない雑念や勘定に気づくことで、心の中に抱えている不安やストレスを客観的に見ることができるようになります。

 最近では、瞑想に対する脳科学的な研究も盛んになってきました。瞑想をすることで、脳の構造や機能が変化するが多くの研究によって確かめられています。心身の健康や充実度が増し、うつや不安症の症状が緩和されることも示されています。

 なぜ瞑想が有効なのか。それは扁桃体と前頭葉の働きに作用すると考えられているからです。
扁桃体は、外敵から自分の身を守る動物的な本能の役割を担っています。天敵などの危険情報を受け取ると、扁桃体はストレスホルモンの分泌を促し、これによって、血糖値や心拍が上昇し、代謝が高まって全身の筋肉が活性化します。戦闘体制にはいるわけです。

 しかし通常は、理性をつかさどる前頭葉が、感情をつかさどる扁桃体を抑えつけて鎮めています。しかし、前頭葉が抑え込めないくらいに扁桃体が過剰に反応すると、交感神経に作用して、激しい動悸や過呼吸などの身体症状が引き起こされたりするパニック発作につながります。ADHDでは前頭葉の働きが弱いため、扁桃体の働きを制御しきれなくなるのだともいえます。

 これに対し、瞑想に関する研究から、3か月以上瞑想を行っている人の脳内では、前頭葉と扁桃体が上下関係ではなく、対等な関係でバランスを取り合いって調和している状態になることが示唆されています。なので、瞑想は脳自体に影響を及ぼすことができ、脳を鍛えることでストレスに対処することができる方法だといえます。

 瞑想の効果として代表的なものをいくつか挙げておきます。

・ストレスが減少する
 瞑想によって雑念に気づくことで、ネガティブな思考や感情に対して客観的に見ることが出来るようになり、自分にとって必要のないネガティブなストレスを抱え込まずに済むようになります。

・物事をポジティブに考えられる
 瞑想を行うことによって、交感神経の興奮を抑え、緊張や不安を緩和する副交感神経が優位になりますから、穏やかで落ち着いた気持ちになり、前向きな思考を促します

・ありのままの自分を受け入れる
 瞑想をすると、自分自身の感情にを客観的に見ることができ、自分を見つめ直すことができます。ありのままの自分を受け入れると、自分へのネガティブな感情が薄れていきます。

・幸福感を感じられる
 瞑想を行うと、幸福ホルモンといわれるセロトニンの分泌が促進されます。すると幸福感を感じられるようになり心が前向きになります。不安感が減り、感情のコントロールもうまくいきやすくなります。

さあ、瞑想してみましょう

 瞑想法については多くの書籍やサイトで紹介されていますので、ここではよっしー流の瞑想法をご紹介します。

 まずはリラックスすることです。
体を締め付けないゆったりとした服に着替えます。
 瞑想を行う習慣をつけるために、毎日一定の時間を決めて行いましょう。寝る前や朝起きたときなどであれば、パジャマのままで出来ますから一石二鳥です。
時間は1分からはじめます。だんだんと時間を延ばしていくとよいですが、自分のペースで行ってください。アラームをセットしておくと残り時間が気にならないのでお勧めします。
 アロマとかお香を炊くのもよいと思います。出来るだけ静かな、直射日光を避けて落ち着ける雰囲気を作りましょう。

瞑想法には大きく2つの方法があります。

1.無心になる瞑想法

 何にもとらわれずに心に浮かぶ物事を素直に受け入れ、そしてやり過ごす方法。
自分の内面にある、記憶、感情、思考など心に去来する全てのものを感じる
 あるいは外部の音、香り、暑さ寒さなど、体で感じるものをすべて受け取り体の中にしみこませるイメージ。ただただ、何も考えずに目をつぶり、感じる方法です。

  集中することが苦手なADHDな人にはお勧めな方法です。

2.テーマ型瞑想方法

  1つの事に集中しその世界の中に自分の心を没入させる方法です。
  意識を集中させる対象は呼吸や手足、目鼻口頭などの感覚、香りや音(音楽)、写真や掛け軸などのもの、何でもかまいません。
  また、マントラ(真言)を唱える、いとおしい、幸せな気持ちをイメージするなどバリエーションは豊富です。

  幸せな気持ちになれるイメージを膨らませて瞑想するのもよいでしょう。

  どちらかの瞑想法を決めたら、次に3つの準備をします。座禅でいう調身、調息、調心です。

  調身は、瞑想の姿勢です。私はリラックスと集中できれば結跏趺坐でなくても、あぐらでもイスに座っても仰向けに寝た状態でもよいと思います。イスの場合はソファーでなく、背筋がぴんと伸びるほうがよいと思いますが、まずは自分が落ち着ける姿勢で始めましょう。

  調息は呼吸法です。おへその下三寸(約9センチ)にあると言われる「気海丹田」というツボを意識し、そこにエネルギーが注ぎ込まれるようなイメージで呼吸をします。深呼吸でなく、普通の呼吸でOKですが、すっとすったら、ふぅ~と長めに息を吐ききる感じでやるとよいと思います。
いぃ~ち、にぃ~い、さぁ~んと数える感じで、「いぃ~」で吐き、「ち」で吸うような感じです。これを禅宗では「数息観」と言います。

呼吸に意識をすると、おのずと2.テーマ型瞑想方法になりますね。ここはあまり意識しなくてもよいので、まずは力を抜いてリラックスするようにしましょう。

 調心は、瞑想法そのものです。瞑想するときの心のおき場所とでも言えばよいでしょうか。ただ無念無想になるのも良し。テーマに集中し感じるのも良し。ただし、あくまで感じるのであって考えてはいけません。もし雑念がよぎって、いやなイメージが浮かんだり、考えが頭に浮かんだときは一旦こころをリセットする(「覚」)ために、「数息観」の呼吸法で雑念を追い払います。

慣れてくると、5分くらいの瞑想で、心が軽くなり、頭がスッキリするようになると思います。

尚、ここにあげた瞑想法は、座禅をベースによっしーの我流な方法ですので、きちんと学びたい方は書籍などをお読みになることをお勧めします。

これを3ヶ月、無理なないペースで続けてみてください。だんだんと意識が変わり行動に変化が見られると感じることが出来ると思います。

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